炭化ケイ素(Silicon Carbide)とは

硬くて、耐熱性に優れ、熱伝導性が高いなどさまざまな特長を持った耐熱高強度材料。

炭化ケイ素(Silicon carbide, SiC)とは、炭素(C)とケイ素(Si)が1対1で結合した共有結合性の化合物で、天然にはほとんど存在しません。
炭化ケイ素(SiC)は、高硬度で耐熱性、耐久性に優れていることから、研磨・研削材や、耐火材として利用されています。
また、特に高温での耐熱性に優れていることから、最近、半導体材料や関連材料などとして注目されています。

炭化ケイ素の特長

■ 高硬度

新モース硬度13 世界で3番目に硬い
炭化ケイ素(SiC)は地球上で3番目に硬い化合物で、圧縮による変形を受けにくいという性質があります。新モース硬度は13で、炭化ケイ素(SiC)より硬いものはダイヤモンド(新モース硬度15)、炭化ホウ素(14)だけ。ちなみに、炭化ケイ素(SiC)と同様、研削・研磨材や耐火物などに使われているアルミナは12です。

■ 熱膨張率が低い

熱膨張率 4.5×10-6/℃
炭化ケイ素(SiC)は温度の上昇によって長さや体積が変化しにくいという特長があります。熱膨張率は、4.5×10-6/℃と金属に比べ低く、熱伝導性と相まって熱衝撃に極めて高い耐性を有しています。(※2)

■ 耐酸化性に優れている

酸化開始温度 700℃以上
炭化ケイ素(SiC)の酸化開始温度は、焼結体か粉末か、粉末であればその粒状の細かさにより異なりますが、粒状炭化ケイ素の場合、700℃以上で酸化が始まります。
炭化ケイ素(SiC)が酸素と反応してできる酸化物はSiO2(二酸化ケイ素)で、このSiO2が緻密でSiC表面を完全に覆って酸化に対する保護膜となるため、酸化が抑制されます。(酸素分圧が高い場合に生じる保護酸化)
また、高温で酸素分圧が低い場合はSiO2を形成せず、SiOとなって蒸発してしまうため、SiCの量が減少します。(※2)

■ 耐熱性に優れている

分解温度 2,545℃
炭化ケイ素(SiC)は熱に強い性質を持っています。空気中で1,600℃付近まで安定しており、分解温度は2,545℃。特に高温での耐熱性に極めて優れています。(※1)

■ 熱伝導率が高い

熱伝導率 270W/m・K
炭化ケイ素(SiC)は熱を伝えやすい性質を持っています。熱伝導率は焼結体の場合、270W/m・Kと高く、略金属に匹敵します。(※2)

■ 半導体特性を持つ

電気抵抗 発熱体⇔絶縁体
炭化ケイ素(SiC)は半導体であり、電気抵抗は発熱体として使用できる抵抗領域から絶縁体に近い領域まで10桁以上変化します。 また、バンドギャップが広く(Siに比べ2〜3倍)、絶縁破壊電界が高い、熱伝導度が大きいなどにより、500℃付近まで使用できる高温半導体などパワーデバイスとしての研究開発が盛んに進められています。(※1)

■ 耐薬品性に優れている

化学的に安定
炭化ケイ素(SiC)は化学的に安定しており、アルカリや酸にも侵されにくい素材です。熱したフッ化水素酸と硝酸の混酸や高濃度の水酸化ナトリウムにも侵されませんが、炭酸ナトリウムを用いた融解法やフッ化水素酸、硝酸、硫酸の混酸を用いた加圧酸分解法による分解は可能です。
参考文献:
※1 「SiC系セラミック新材料」(編者:日本学術振興会他)2001年発行
※2 耐火物47号「実践的耐火物講座」1995年(40〜53号)

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